2006年6月定例県議会
赤坂てる子県議の一般質問と答弁(要旨)
武田英夫県議の討論
議案に対する各党(会派)の態度
請願・陳情に対する各党(会派)の態度
議会報告
赤坂てる子県議の一般質問と答弁(要旨)
日本共産党の赤坂てる子です。通告にしたがい質問します。
1.「行政改革」関連法と地方交付税削減問題
まず最初に、小泉総理が「改革」の「総仕上げ」と言って強行した「行政改革」関連法について質問します。財政難を口実に、国民の命と暮らしを支える公務部門を縮小することは、国の責任を放棄するものであり断じて許されません。
例えば、住民の命と財産を守り日夜奮闘する消防職員の充足率ですが、国の整備基準をすら大きく下回っています。平成15年度の調査では、全国ベースで75.5%です。これで住民の安全を守れるのでしょうか。こういう分野は減らすどころか、むしろ増さなければならないと考えます。
ところで、岡山県内の消防職員の充足率の到達状況及び今後の指導方針や支援について、総務部長にお伺いします。
次に国の地方交付税削減問題です。知事にお伺いします。
政府はさらに削減や見直しを検討していますが、一方的な削減を許すわけにはいきません。
これに関連して、今年4月、岡山県と県内各市に会計検査院が入り地方交付税調査とも言える地方財政等の状況について調査が実施され、戸惑っているとの意見をお聞きしています。自治体の単独施策、職員の福利厚生、議員の政務調査費や費用弁償など議会費用まで調査をしたといいます。参議院の議決に基づく調査といいますが、国の補助金と関係のない、地方固有の財源の調査を行うことは許せないことです。新たな地方交付税削減の動きでのなかでの調査であり、危惧するものです。
岡山県に対してどのような調査がされたのか。県下の各市に対してはどのような調査がされたのでしょうか。また、このデータが、国が狙う地方交付税削減に好都合なバックデータとして使用されることのないようにすべきと考えますが、知事のご見解をお伺いします。
2.社会保障制度「改正」と県の対応について
次に社会保障制度「改正」と県の対応について質問します。
「医療改革法」が強行されました。高齢者の負担の一割から二割への引き上げなど高齢者への容赦のない負担増、混合診療の本格導入による保険の利かない医療の拡大、療養病床の6割削減などをもりこむ医療保険制度の根幹を揺るがす大改悪です。その内容だけでなく、国民の反対の声を無視し、衆参あわせてわずか2ヶ月あまりの審議で、自・公が数の力によって強行したことに強く抗議するものです。
小泉政権は、弱肉強食の政治をおしすすめる一方、セイフティーネットであるべき社会保障制度までつぎつぎと改悪を強行し、各地で悲鳴があがっています。これらの社会保障制度の「改正」に対し、県として、今の時点で状況把握や対策など、緊急な対応がもとめられる点にしぼって何点か、保健福祉部長にお伺いします。
《介護保険制度》
第一に改定が行われた介護保険制度です。
介護保険料が4月から大幅に値上がりし、県内の月額基準額は平均1.2倍も値上がりです。合併ということも加わり5割、7割と大幅アップした地域もあります。その一方「制度が変わって、サービスを減らされた」など、お年寄りの不安や悲しみが広がっています。
二点質問します。まず、食事代・居住費の新たな負担増問題です。
昨年10月から施設での食費・居住費が自己負担となりましたが、各地で退所者がでるなど影響は深刻です。倉敷市の11月の独自調査でも、支払いが困難になったことを理由に介護3施設を退所した方が、11人にのぼることが明らかになりました。わが党議員団は、これまでも県に対して実態調査を求めてきましたが、実態把握はどうなっているのでしょうか。
もうひとつは、制度改正に伴って新しく設置される「地域包括支援センター」についてです。
県は「地域包括支援センター」の理想像を全国に発信するとして「岡山モデル」を策定してすすめてきましたが、新予防給付をうけるための、新たな「予防プラン」作成が間に合わない事態や職員の過重労働も心配されています。地域包括支援センターへの支援については県として責任があると考えます。実態を把握し対策を講ずるべきではないでしょうか。
《障害者自立支援法》
第二に、4月1日施行された障害者自立支援法についてです。
この法律は、福祉制度を利用すれば、本人の支払い能力に関係なく、家族にまで負担を強いるという障害者にとっては過酷なものです。しかも障害者が制度を利用するごとに一律定率負担となり、障害が重く制度利用が多いほど負担が重くなります。実施2ヶ月ですが、「施設を退所せざるを得ない」「利用を減らさなければならなくなった」など不安と憤りの声をたくさんお聞きしてきました。こうした声を届けて質問します。
日本共産党は障害者施設を対象に緊急実態調査を行い、その結果を6月7日に発表しました。全国の現場で悲惨な実態がおこっていることが明らかになりました。
県内の障害者団体も独自調査をされています。それをみると、授産施設で働いている方は、工賃は、6、7千円です。しかし自立支援法で、施設に新たに2万円前後支払うことになっています。障害者だからという理由で、「働きに行くのにお金を払え」というのは本当におかしなことです。以下4点お伺いします。
@障害者に大きな影響がでています。県として実態把握を早急に、定期的に行うこと。また国に対して実態調査と制度見直しを求めてはどうか。
A国の軽減措置が講じられても、負担できないという状況が生まれています。全国では8都府県244市町村において独自の負担軽減制度が創られています。県として障害者の負担軽減のための県独自の制度の創設を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
B地域活動支援センターへ移行出来ない小規模作業所への支援対策を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
C障害者自立支援法によって、児童福祉法が「改正」され、障害のある子どもたちへの影響が心配されます。10月からの本格実施を前に、これまでどおりに福祉サービスが利用できるよう、負担を軽減するよう、国に改善を求めるとともに、県として独自策を設けることを検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
《医療について》
第三は、医療についてです。今年4月に診療報酬の引き下げが行われましたが、矛盾が噴出です。
まず、そのなかのひとつ、「リハビリ」について質問します。
疾患によって算定日数上限を設け、超えた場合はリハビリを打ち切る制度に変わりました。4月8日の朝日新聞には、世界的に高名な免疫学者である多田富雄さんが「リハビリ中止は死の宣告だ」という一文を載せておられますが、「リハビリは単なる機能回復ではなく、社会復帰を含めた人間の尊厳の回復である。それを奪う診療報酬改定は人間の尊厳を踏みにじることになる」と厳しく批判しています。批判の高まりに、国は疑義解釈や除外規定の緩和を言いだしましたが、「算定日数の上限を撤回すべき」です。県として実態をどのように把握しているのか。また、国に対して改善を求めてはどうか。
つぎに、国民健康保険についてです。
「国保料が高くなって払えない」「市町村合併によって値上がりして困っている」という声をよくお聞きします。実際、昨年6月1日現在の保険料滞納世帯は県内で国保加入者の16%、59,433世帯。資格証明書の発行、国保証の取り上げは、3年前の2倍以上の1,849世帯に上っています。
国民健康保険法第9条第3項によれば、資格証明書の発行は、「災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合を除き」とあります。国民健康保険法施行令(第1条の3)にしめされている「特別の事情」は、「世帯主またはその者と生計を一にする親族が病気にかかり、または負傷したこと」などがあげられています。(資料1)そこでお伺いします。
すでに資格証明書が発行され、保険証を取り上げられた人でも、本人がリストラで失職したり、世帯主やそのものと生計を一にするものが病気にかかり、または負傷して、「特別の事情」であると認められれば、市町村に手続きをすれば保険証が交付されるものと考えますが、いかがでしょうか。
医療問題に関連してお伺いします。
夫の暴力のため他県から子どもを連れて逃げてきたDV被害者の方が、ひとり親家庭医療費公費負担制度を受けようとしたら、市町村の条例に住民票が必要と定めてあるために利用できないといわれたという訴えをお聞きしました。現場で県の方針が徹底されていません。DVは犯罪です。不安におびえて住民票を移動できない被害者と子どもの命と健康を守るために、一刻も早く改善をすべきと考えますが、いかがでしょうか。
3.大型店問題
つぎに大型店問題について、知事にお伺いします。
まず、県としての大型店の出店規制について質問します。
大型店の郊外型出店ラッシュによって、圧倒的多数の商店街の停滞・衰退をまねき地域コミュニティが寂れています。県内をみても、1,000u以上の大型店の新たな出店は、この5年間で62店舗、店舗面積は約18万6千uに上ります。大型店の身勝手な撤退が相次ぎ中心市街地には大型店の空き店舗が残り、系統的な都市計画を困難にしています。また、深夜営業も増え続け、住環境の悪化なども起こっています。
日本共産党は、2004年(2年前)に「大型店・商店街・まちづくりに関する政策提言」を発表し、大型店の出店・撤退にルールを設け、自治体が自らまちづくりについて決める権利の尊重を求めてきました。
こうした中、「まちづくり3法」の見直しが国会で成立し、来秋にも全国で適用となります。しかし、規制に抜け道があること、商業調整の禁止条項をもつ大店立地法には手をつけていないことなど実効性に疑問の声もあがっており、これに規制を上乗せして、全国では、福島県が昨年10月に出店規制の条例を全国で初めて制定しましたが、北海道、山形県、京都府、兵庫県、福岡県、熊本県の6道府県は規制の「指針」を策定ずみ、又は策定中です。岩手・香川も規制の検討を始めています。以下3点質問します。
@県として、大型店の郊外への出店などによる商店街の実態や、地域経済、環境、交通、住民の生活などへの影響を調査し、その実態に即した対応策を検討するための商業実態調査を行ってはどうか。
A県として、規制強化のために条例の制定をふくめて検討すべきと考えますが。いかがでしょうか。
B大型店の進出で中小小売店の経営に悪影響が及ぶ場合の小売商業調整特別措置法の活用が出来るのではないかということです。05年2月国会において「商調法に基づく調査の申し出があった場合に、都道府県知事が調査することは可能か」とのわが党議員の質問に対し、中小企業庁長官は、「できる」「出店の延期や規模縮小の勧告ができる」と答弁しています。見解をお伺いします。
つぎに倉敷市におけるイオン増床問題について質問します。
1999年に倉敷駅から2km西に位置するクラレ倉敷工場社宅跡地13万uに、のべ床面積13万7千uにも及ぶ巨大ショッピングモール「イオン倉敷ショッピングセンター」がオープンしました。年間来客数1,600万人、年間売り上げは約380億円にのぼります。
一方、既存の商店は、倉敷市の調査でも53.3%が5年前より売上高が「減少した」としており、商店街の通行量調査をみても全ての街区で3割以上減少し、半分近くにまで落ち込んでいる街区もあり、「イオンショッピングセンターの影響が恒常的に続いている」と指摘しています。イオンが言う「地域の皆さんと共存共栄を図りながら」のうたい文句とは全く正反対に、倉敷駅前地区はもとより、児島、玉島、水島の各地区のみならず、岡山県全域に深刻な影響を与え、閉店、転・廃業が目立ち、昨年5月倉敷駅前三越が撤退という状況となり、ますます深刻化して,います。
さらに、イオンが北に隣接するクラレ工場の跡地17万uに、百貨店など併設したショッピングセンターの増床を行う計画があるなどの報道がなされました。これが万が一現実のものになれば、倉敷駅前だけでなく県内に広く壊滅的な破壊をもたらすとして、倉敷市商店街連合会は、イオンの駆け込み増床を許さないよう求める要望書を倉敷市長に対して提出されています。
増床による合計敷地面積は30万uという全国最大規模となるものであり、県としてもイオンに対して駆け込み増床は許さない態度が求められますがいかがでしょうか。
4.チボリ問題
最後は、税金の使い方に関連して、チボリ問題について質問します。
2月定例県議会直後に知事は、チボリ事業の見直し案、「自主再建案」と「県民市民公園化」を折衷したといういわゆる「折衷パターン」、「指定管理者を導入した県民・市民公園化」の方針を発表されました。この提案後初めての本会議での議論です。以下、知事の見解をお伺いします。
まず第一は、知事の責任に関する問題です。
知事は、4年前の平成13年12月県議会本会議で「新たに5年間で35億円の税金投入」を提案された時、その前提として「チボリは5年後には補助金なしで単年度黒字化」を明言しておられます。しかしその最終年度を迎えた今、知事は赤字幅が減ったと言われますが、肝心の黒字化にはほど遠い状態であるということは誰の目にも明かです。
今年度中に黒字化というご自身の議会答弁に照らして、現時点でどのような見通しをもたれているのかお示し下さい。
もし、黒字化は困難という認識をお持ちなら、そのことに対する知事の評価と責任問題を不問にしたまま、新たな税金投入を前提とする再建案を提案するなど無責任の極みはないでしょうか。
第二に、知事の提案した再建策の前提が、わずか2ヶ月で崩れている問題です。
今回の再建案「指定管理者を導入した県民・市民公園化」は、破綻したチボリを延命させるために新たな名目で税金を半永久的に投入し続けるものです。「看板変えても中身変わらず」の最悪の選択です。
しかも、わずか2ヶ月半の間で、計画の前提が根底から崩れる事態がつぎつぎと起こっています。
まず、入場者数について。試算で示された、一昨年の110万人を前提の「入園者90万人の想定」も、倉敷市民入園料無料化(49日間)などにもかかわらず、昨年度の入場者は91万人に激減し、今年度にはいってさらに減少し、4月は昨年比約22%減、5月は7%減とこのまま推移すれば80万人前後となることも予想されます。(資料2)
累積赤字は04年度で78億円。さらに昨年度決算では減損会計適用が加わり107億円にも膨らむという予測です。
再建案の前提がすでに崩れたのではないか。知事の認識をお伺いします。いかがでしようか。
第三は今後の問題です。さらに今後、入場者数の減少、リニューアルや大規模改修などにより県民負担が増えることは目に見えています。指定管理者の指定期間である「3年を目途に再点検」としていますが、結果次第で、さらなる長期的な税金投入に道を開くものです。新たな「税金投入計画」の撤回を求めるとともに、あらためて「新たな、巨額の、長期間の税金投入はしない」という基準での問題の解決を、再度提案するものです。知事のご認識をお伺いします。
答弁
総務部長
消防職員の充足率等についてであるが、県内各消防本部により、ばらつきはあるものの、国の基準に対する県内平均の消防職員充足率は、平成15年度調査で67.3%となっている。
これには、市町村の厳しい財政事情が大きく影響していると思われるが、市町村の一般行政関係公務員が、最近5年間で8.0%減少する中、消防職員については、県内全体として3.7%増となっているところである。
国の示す消防力の基準は、市町村が適正規模の消防力を整備する上で目標とすべきものであり、消防力の充実は、安全・安心社会構築のための重要な要素であること、また、市町村消防に対する交付税措置が講じられていること等を跨まえながら、地域の実情に応じて総体的に消防力が向上するよう、市町村に対し技術的な助言を行ってまいりたい。
また、消防職員の養成や訓練等の面では、県消防学校のカリキュラム等を通じ、引き続き支援してまいりたい。
知事
地方財政等の状況調査についてであるが、今回の会計検査院の調査は通常の検査とは異なり、国会法第105条の規定に基づく、参議院からの検査要請を受けて、本県では、県と県内9市を対象に、主な単独施策や職員の給与及び福利厚生、議員報酬等の状況について、調査が行われたものである。
その背景には、参議院における地方財政計画の計画額と決算額の乖離等をめぐる議論があるが、地方財政計画は国家財政等との整合性を確保しつつ地方団体の財源を保障するとともに、毎年度の地方団体の財政運営の指針となるもので、いわゆる予算ではない。従って、予算と決算の関係と同じレベルで、地方財政計画の計画額と決算額とを対比することに、どれほどの意味があるのかという印象もあるが、いずれにしても、現下の国における地方交付税を巡る議論には、非常に厳しいものがある。そのため、一方的な地方交付税額の削減等を目的とする資料等に対しては、適切に反論するとともに、必要な交付税等の総額を確保するため、県議会の皆様方や地方六団体等と連携しながら、あらゆる機会を通じて国に対して強く訴えかけてまいりたい。
保健福祉部長
新たな負担増についてであるが、介護保険3施設からの聞き取り調査によると、平成17年9月1日の入所者14,700人のうち平成18年3月末日までに退所した人は4,139人で、このうち、今回の改正で利用料が負担増となった第3段階、第4段階に属し、経済的理由で退所した人は36人と聞いている。
なお、退所した36人は、入院が7人、他施設への入所が8人、在宅で居宅サービスを利用している人が21人で,それぞれ医療や介護サービスを利用しているものと承知している。
地域包括支援センターについてであるが、設置後、間もないことから、介護予防プランの作成等に多くの時間を費やしているセンターもあると承知している。
県では、本庁及び県民局に設置しているサポートチームにより、引き続き、市町村からの相談に適切に対応するとともに、効果的、効率的な介護予防モデルの作成やセンター職員の研修等、資質向上に取り組むこととしており、こうした取組を通じて、総合相談等の機能が十分発揮されるよう、市町村を支援してまいりたい。
実態把握等についてであるが、障害者自立支援法は、関係団体や有識者等から意見聴取するとともに、国会において審議がなされた結果、利用者も含め、国民全体で制度を支え合う仕組みとされたものと承知している。
また、所得の低い方々に対しては、様々な軽減措置がきめ細かく講じられており、更に負担が困難な方については、個別の事情に即した適切な対応を行っていく こととしている。
制度運営の実態等については、国において調査を行う必要があるとの認識が示されており、県としては、国の動向を踏まえ適切に対応してまいりたい。
負担軽減制度についてであるが、所得に応じた負担上限月額の設定に加え、更に、個別減免制度や社会福祉法人による軽減措置、補足給付制度による食費等の負担の軽減措置をはじめ、様々な軽減措置が講じられているなど、きめ細やかな配慮がなされており、県独自の負担軽減制度の創設は考えていないので、ご理解を賜りたい。
小規模作業所への支援についてであるが、県では、小規模作業所が、地域活動支援センター等の新事業体系に円滑に、移行できるよう、その法人化等に向けた説明会を開催するなど必要な支援を行うとともに、事業主体となる市町村に対しては、10月までに移行できない小規模作業所についても、事業の継続等を検討するよう、働きかけを行っているところである。
障害児への福祉サービスについてであるが、障害児施設サービスについては、10月以降、従来の措置制度から利用契約方式に新たに移行することとされている。
その利用者負担については、障害者と同じく、所得の低い方々に対しては様々な軽減措置が講じられる予定と承知しており、国への提案や県独自の負担軽減策の創設は考えていないので、ご理解を賜りたい。
リハビリの算定日数についてであるが、今回のリハビリテーションの取り扱いは、中央社会保険医療協議会において様々な議論が行われ、質の高い医療を効率的に推進するために医療機能の分化・連携を推進する視点からリハビリテーションの評価を見直す中で導入されたものと聞いている。
影響等についての実態把握と検証については、央社会保険医療協議会に「診療報酬改定結果検証部会」を設置し、検証されるものと聞いており、県としては、国の動向を踏まえ、適切に対応してまいりたい。
国民健康保険についてであるが、国民健康保険法では、被保険者資格証明書の交付を受けている世帯において、災害その他の政令で定める特別の事情があると市町村が認めるときは、被保険者証を交付することが法第9条7項に規定されている。
ひとり親家庭医療費公費負担制度についてであるが、市町村によっては、対象者を「住民基本台帳法の規定に基づき住民票に記載されている者」と条例で規定しているケースもあると承知しているが、県としては、DV被害者が、住民票を移せないという事情に配慮するなど、この制度がDV防止法の趣旨に沿って適切に運用されるよう、市町村に対し、働きかけてまいりたい。
知事
商業実態調査についてであるが、県においては、市町村別規模別の店舗数や売上高等を把握する商業統計調査を実施するとともに、毎年、主要商店街へ出向き、関係者から現状や課題などについて、意見を聴取しでいるところである。
更に、大型店の出店による生活環境等への影響についても、大規模小売店舗立地法の運用指針に基づき、立地後の騒音・交通等の実態について把握しているところであり、県としては、これらの調査結果を今後の活力ある商店街づくりなどの施策に反映していきたいと考えている。
規制強化についてであるが、今回のまちづくり三法の見直しは、大型店や映画館などの大規模集客施設や公共公益施設が郊外へ無秩序に立地することを防ぎ、中心市街地に都市の諸機能を集約することを狙いとしている。
まちづくりや中心市街地の活性化については、地域の個性を生かして、市町村が主体となって取り組むべき課題と考えており、地方分権により市町村の役割が増大している中、県が大型店を対象に上乗せするような措置をとることは考えていない。
小売商業調整特別措置法についてであるが、この法律は、「小売商の事業活動の機会の適正な確保等」を目的としており、中小小売商がかかわる紛争解決等のための緊急避難的な措置を規定したものであり、中小小売商団体からの申出に基づく調査や、大企業者と中小小売商との間の紛争に対する調整勧告などの県の対応については、法の趣旨・内容等に基づき適切に対処してまいりたい。
イオン増床問題についてであるが、現在のところ、県への届出等もないため、具体的な答弁は差し控えるが、一般論としては、大型店の出店・増床に関わる県の事務については、関係法令や条例等に基づき、適切に対応してまいりたい。
私の責任について、補助金なしでの本年度の黒字化の見通しはどうかとのお尋ねであるが、チボリ・ジャパン社では、今年度、営業体制の強化や効果的な営業活動の展開、更なる経費削減、園内施設の見直し等、全社挙げて経営改革に取り組んでおり、また、今月末に発足する新体制の元で、一層の経営改革が進むものと考えており、こうした取組により、集客の向上や収支の改善が図られ、黒字化が達成されることを期待している。
再建案についてであるが、お示しした基本的方向性は、県議会はもとより、有識者による在り方検討委員会のご意見、更には県民意識調査の結果等を踏まえ、総合的に判断して決定したものであり、入園者数等がお話のような状況になったからと言って、基本的方向性自体を見直すことは考えていない。
税金投入についてであるが、今回の見直しにあたっては、県民、市民の望む公園の姿や県の財政的負担の軽減など、幅広い観点から検討を重ね、先程もお答えしたとおり、県議会や有識者のご意見、更には県民意識調査の結果等を総合的に踏まえ、県民・市民公園化することとしたものであり、県としては、この基本的方向性のもと、指定管理者の管理により、チボリ公園が安定的に運営されるよう、倉敷市と連携しながら、必要な措置を講じてまいりたいと考えている。
再質問
まず最初に、社会保障についてですが、介護保険についてはご調査ありがとうございました。本当に深刻な状況が今起こっている、と。今まだ起こりつつあるという状況の中で、36人の方が、経済的理由で退所されたということは深刻だと受け止めなければならないと思います。6月17日付けの山陽新聞で、岡山市の調査でも、支払いが困難で6人が退所したこと、主として通所サービスの利用回数を減らしたり中止した人の調査結果をまとめる、としていますが、県としても引き続き調査をお願いしたいと思いますが、引き続きの調査について、ご答弁をお願いしたいと思います。
次に自立支援法なんですけれども、国の法律で決まったから、ということで非常に冷たいご答弁だったというふうに私は思います。今大変な事態が起こっている。私もたくさんの人とお会いしましたが、今まで利用料がゼロだった人が、24,600円払わなければならなくなる、という本当に涙ながらに、言葉を詰まらせて、なかなか言葉を発せられないくらい障害の重い方なのですが、切々と訴えられたわけです。こうした実態を調査するということは、県としてやらなければならないことだと思います。国の動向を見るというのではなく、県として独自に調査をしていただきたいと思います。国の項目とあわせて、県独自の項目を加えてやっていただきたい。その場合は、実態調査にあたっては、障害者の方や施設職員の方の意見もぜひ聞いていただきたい。そして定期的にやっていただきたい。それを基にした対策をどうするのか、ということが県のいちばんの仕事だと思います。この点で再度ご答弁お願いしたいと思います。県独自の負担軽減措置は難しい、ということですけれども、障害者団体の方が行われた調査があるわけですが、私も見ましたけれども知事のところにも届いていると思いますが、一律定率負担になって大変な事態が起こっているわけです。昨日倉敷市議会で、障害者自立支援法の利用料の独自の軽減策の提案がはじめて県内で行われました。そして1割負担が導入され、大幅に引き上げられた利用料の約3分の1の軽減を図るということで独自の予算がつけられた、とお聞きしています。ぜひ県としましても他県でやっているような独自の施策について検討してほしいと、これをお願いしたいと思います。
あわせて、共同作業所の実態把握なんですけれども、「もうやっていけない」とそういう作業所が増えているわけです。こういう実態をどう把握されているか、ということをお聞きをしたいと思います。昨年度について国の補助金があったところは、今年度について県が補填してほしい。これは共同作業所の方々の切なる願いです。県として何らかの対策をしてほしいと考えるところですが、実態把握とあわせて、何らかの対策をお願いしたいと思います。特に北海道は、道として小規模作業所へ独自支援策を市町村と2分の1ずつの負担で補助制度を創られる予定だ、と聞きました。県としても、調査・検討するご用意があるのかどうか、ということも含めてお伺いしたいと思います。
リハビリについては、ありがとうございました。リハビリについてご答弁いただいたんですけれども、国の動向を踏まえるだけではなくて、リハビリをされる方にとっては死活問題になっています。この影響調査も含めて、県としても注目してやっていただきたい。これを要望といたします。
最後、二点ですが、ひとつは大店法の問題です。県は、商業調査をやっている、ほとんどこれだけということではないですか。岡山県の商工連合会が、中小企業商工調査報告書というのをまとめられていますけれども、本当に今大変な事態になっています。県は、岡山県産業活性化達成ビジョンというのを確か平成9年に立てていますが、その時にもこの大型店問題をなんとかしないといけないということでやられているわけで、この点について実態調査をやるべきだと思いますけれども、改めてもう一度ご答弁をお願いしたいと思います。
それと最後にチボリ問題ですが、先程知事は、黒字化される、と言ったんですかね。私耳を疑ったんですけれども、実はですね、補助金なしで単年度黒字化、というのが計画だったわけで、このことを私はお聞きをしたわけで、この点についてもう一度知事のご答弁をお願いしたいと思います。特に株主総会前の取締役会で報告がすでに出ているわけで、今年の見通しも含めてご答弁いただきたいと思います。
知事
まず大型店の郊外進出等につきまして商業実態調査についての再質問でございますが、大型店の郊外出店などによります商店街などの地域に与える影響調査につきましては、これはやはり市町村が地域の個性をいかした街づくりを進めていく上で市町村が主体となられまして、必要に応じて適切に行われるべきものと考えております。県の調査は先程申し上げたとおりでございます。
チボリ問題に関連しまして、再度ご質問いただきましたが、私の責任に関しましての再質問でございますが、現在の経営改善計画というものは、これはあくまでチボリ・ジャパン社におきまして策定されたものでございまして、そのチボリ・ジャパン社の要請を踏まえて、県といたしましては県議会におはかり申し上げ、ご承認いただいた上でその計画に添ったご支援を行っているものであります。チボリ・ジャパン社は、厳しい経営状況にはございますけれども、新体制におけるさらなる経営努力におきまして、経営改善が図られまして、黒字化が達成されるということを、私自身期待をしているところでございます。今年度の見通しにつきましては、それも含め、チボリ・ジャパン社において、黒字化が達成されることを私自身期待しているところであります。
保健福祉部長
まず1点目が介護の関係でございますが、実態把握について引き続きしていただきたい、ということのお尋ねだったかと思いますが、いずれにいたしましても、こういう制度が変わったあとの実態がどのようになっているかということは、関係者あるいは利用者の声を伺いながら耳を傾けていくことが必要だと考えておりますので、引き続き状況についてはいろいろな日常の業務の中でも、各関係団体を通じて、適切に把握して適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
また、障害者の自立支援法にいたしましても、県独自の調査をすべきではないか、というお尋ねがありましたが、これも基本的には考え方は同じでございますが、県におきましても、その利用者やその御家族の方々等の声をお伺いするということは大切でございまして、そういう中で実情というのも把握してまいりたいとこのように考えておりますが、この点につきましては、いずれにいたしましても、国のほうにおいて、制度運営の実態について調査を行う必要があるという認識が示されておりますので、県といたしましては、そのあたりは国の動向も踏まえて適切に対応してまいりたい、とこのように考えているところでございます。
それから3点目は小規模作業所につきまして最後のお尋ねがありましたが、小規模作業所につきましては、先程のご答弁でも申し上げたところもございますが、基本的には地域に活動支援センター等の新事業の体系に円滑に移行していただけるように、説明会とか、あるいは相談があれば対応させていただいているところでございますが、ただ、10月までにはなかなか難しい、というところにつきましては、事業の実施主体となります市町村に事業継続していただけるよう検討するように働きかけをさせていただいているところでございます。まだ正確にその後の状況がどうなるかというところまでは、現時点では把握しておりませんけれども、もちろんその市町村の取り組みとか、小規模作業所の状況というのは、把むように努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
再々質問
チボリについて、本当に私耳を疑う答弁が続いたんですけれども、あまりにも認識が甘すぎるのではないでしょうか。私たち一昨年私自身が、そして昨年は武田県議がこの議会で繰り返しお伺いしてきました。そのたびに黒字化、黒字化、ということでのご答弁でございました。しかし実際見てください。このように入園者数を見ても、当初200万、しかしこうした事態になってきている。今のこういうチボリの状態をどのように知事が認識しているのか、そこのところが本当に問われているのではないかというふうに思います。チボリなんですけれども、私は最近チボリ公園のあり方検討委員会の資料に目を通しました。日経新聞の記事がこうありました。昨年の株主総会の直後のものなんですがこう書いてあるわけです。テーマパークから、公営公園に転換させる案が浮上しているが、当時すでにこういわれているわけですけれども、しかし当時すでに公設民営状態ではないか。どちらにしても、多額の税金投入は必至と言われているわけです。私は過大な見積もりを、税金投入を繰り返して検証もしないままに、また税金投入を繰り返すということは絶対にやってはならないと思います。国の第三セクターに対する指針を見ましても、立ち行かなくなったときは第3セクターについては事業の見直し、廃止、民間譲渡、完全民営化などを行うことが望まれる、とあります。岡山県は、こうしたこととまったく逆のことをやってきているのではないか、というふうに思います。
最後なんですが、私がどうしても言いたいのは、毎日新聞がこう書かれています。チボリの根本の問題は何かと問われたら、税金だと、こう書かれています。新しい公園のあり方を語る前に、これまで税金投入し続けたことをどう考えるか。はっきり説明する義務があり、これが県民の声ではないでしょうか。実は昨日、障害者自立支援法で、倉敷市が独自の施策を創られたと、言いましたけれども、それとあわせて、倉敷市は、障害者医療費公費負担制度の見直しを県がしたことに対して、県に撤回を求める意見書を、全会一致で採択している。そしてさらに独自の支援策を設けられた、ということが報道されています。岡山県が倉敷市に、チボリでの税金投入を求めておられる、本当にこのことの罪深さをこのこととあわせて思うわけです。本当に今困っておられる障害者の方やお年寄りの方や社会保障の改悪が続いています。健康に関わる深刻な事態が続いている中で、県として今何をやるべきかということが非常に問われています。先程も実態調査について前向きな答弁をいただきましたけれども、内容、ようは調査をどうするのか、ということが一つの問題ですが、それをどういう立場で行うのか、そしてそれを元になにをするのか、ということが問われているわけです。ですからそういう点で、実態調査をしたあとそういった障害者のためや、高齢者の方に対する施策の検討もふくめて是非していただきたいと思うわけです。こういったことは、冷たい態度でありながら、チボリ公園についてはいつまでも税金投入を繰り返す、これはやめるべきではないでしょうか。私たちは改めて、新たな、巨額な長期にわたる税金投入はしない、という基準で、この問題にあたっていくべきだ、ということを改めて申し上げたいというふうに思います。
最後に、知事にお伺いしたいのですが、今回の見直し案の中で、例えばこれから大規模修理や、リニューアルや入場者減、入場者減にともなって収入が減ると思われるのですけれども、県が再建案に示されていたその案よりも、県の負担額が大きくなるのではないか、このことについてご確認したいと思います。新たな県が示された以上の税金投入があるのではないか、ということを改めてお聞きをしたいと思います。今の岡山県のあり方について、税金が問題。税金の使い方をどうするか、そして県民の立場に立って、その使い方をどうするのか、ということが重要な問題です。このような根拠のないような数値を元に、繰り返し繰り返し税金投入の仕組みを創っていく、ということに対して、私は再建案そのものを撤回して、新たな税金投入はしない、という立場であたるべきだということを申し上げたいと思います。
知事
今後のリニューアルとか、あるいは大規模修繕等こういったものをどのように考えてどう対応するのかというご質問に対してですが、指定管理者制度を導入するのにあたりましては、標準的な指定期間であります3年後をめどに再点検を行うことを原則しているところでございます。この中で入園者の動向とか、収支状況等、それからいまご質問ございました点を含めまして幅広く検討することになる、ということでございます。
日本共産党県議団を代表して、討論を行います。
わが会派は、今議会に提出された議案には全て賛成ですが、請願・陳情21件、意見書1件に関しては、委員長の報告どおり決することに同意できません。以下、その主なものについて意見を申し上げます。
ライブドア事件に続く村上ファンド事件、そして日銀の福井総裁問題……一連の問題について、ある政治評論家はこう述べています。
「堀江氏や村上氏が信号も速度制限も無視して猛スピードで走り抜けるのを、検察と警察がパトカーを飛ばして逮捕した……しかし、よく見てみると、小泉政権によって信号機は壊され、速度標識も外されていたのである……。」
明確な指摘ですが、私に言わせれば、さらにこの話は続きます。その信号機や速度標識を壊すことを提案したのが、経済財政諮問会議のメンバーである福井日銀総裁らであり、その結果生まれた甘い汁を吸っていたのも他ならぬ彼らなのです。小泉改革なるものの正体はこの辺りにあると言えるのではないでしょうか。
しかし、この問題は、小泉改革の一つの柱に過ぎません。小泉改革のもう一つの柱が、まやかしの「三位一体の改革」なるものであり、もう一つが、国民のいのちと健康を守るべき社会保障を「経済と財政に従属させる社会保障改革」なるものです。
特に、昨年から今年にかけての「介護保険制度の改革」「障害者自立支援法による障害者の医療・福祉の改革」、さらに今国会で強行された「医療制度の改革」は、それぞれ「弱者切捨て」と「高負担」を内容とするものですが、同時に、現場を全く知らない人が作文したといっても言いすぎではないほどお粗末なものをたくさん含んでいます。
その典型的なものが陳情第164号で指摘されている「療養病床の廃止・大幅削減」問題です。長期療養者を対象とする療養病床は全国で38万床、岡山県で約5000床ありますが、政府は、今後6年間で23万人分(岡山県では推計3000床)ものベッドを削減しようとしているのです。「医療の必要が低い社会的入院」の患者を退院させるのだといいますが、これらの患者の多くは病状の変化に対応した医療を必要としています。そもそも「社会的入院」については、政府自身が「受け入れ条件がないために退院が不可能な人たち」と説明してきたものです。特養老人ホームへの待機者が34万人(県内では3000人)を超えているいま、病院を追い出し、いったいどこに行けというのでしょうか。療養型病床の削減計画は、こうした実態を全く無視したものであり、この混乱が結果として医療や介護に支出する財政を膨れ上がらせる可能性さえあるものなのです。県議会として、こうした事態をいち早く予測し、国に対してこの計画を実行させないようにするために、本陳情の採択を求めるものです。
次に、視覚障害者友の会から提出された「障害者自立支援法におけるガイドヘルプ・日常生活用具給付事業の充実を求める」陳情第163号についてです。障害者自立支援法が4月から実施されて3カ月がたちました。原則一割の応益負担が導入され、大幅な利用者負担増と相次ぐ施設からの退所やサービス利用の手控え、施設経営を大本からゆるがす報酬の激減など予想を超える問題点が噴出しています。将来の生活を苦にした親子の無理心中事件も起き、関係者に衝撃をあたえています。わが会派の赤坂県議の質問への保健福祉部長の答弁でも明らかなように、国においても必要な実態調査を認めざるを得ないほどの事態なのです。こうした中、関係者からは、@国の責任で応益負担導入にともなう実態を緊急に調査すること、A利用者負担の軽減措置を大幅に拡充すること、B施設・事業所にたいする報酬を抜本的に改善すること、などの緊急・切実な要望が寄せられています。本陳情が、国においての実態調査と制度改善を求めるともに、県においても必要な負担軽減の支援策を求めるのは当然のことと考え、その採択を求めるものです。
次に、陳情第136号「JR不採用問題の早期解決を求めることについて」ですが、本陳情は、18年が経過しても未だ解決を見ていないJR不採用事件の解決を、ILO勧告と東京地裁判決をベースに解決することを提案しているものです。一昨年6月のILO理事会は「この問題解決のために日本政府が人道的見地で話し合いを進めることを勧告」し、さらに昨年9月の東京地裁は「JRへの採用に当たっては不当労働行為があったことを認め」「政府の責任で解決すること」を言い渡しています。その意味で、法とルールを守るべき県議会としては、全会一致で採択すべきものだと考えます。
最後に、提出されている意見書のなか、次の2件について意見を述べるものです。
一つは、意見書「地方分権改革の推進を求める意見書」ですが、その後段の国庫補助負担金問題に関しては、わが党は見解を異にしています。国庫補助負担金では、義務教育や福祉に関する国の責任を財源保障としても明確にしている現行の補助負担金制度の縮小・廃止にはわが党は疑問を持っています。しかし、この前半部分である国の交付税の削減問題は、現在あらゆる勢力が一致団結して当たらなければならない問題であり、その立場から、意見を付して賛成の態度を表明するものです。
次に意見書「道路整備の推進を求める意見書」ですが、もちろんわが党も生活密着型の道路整備などの予算の必要性を否定するものではありません。しかし、この意見書は、多くの県議が求めている地方の道路予算の確保という内容だけではなく、新たな高速道路の建設などに道を開くものとなっています。また、国と地方の総合的な交通体系の整備を「道路偏重」に進める考えを基礎としているもので、今日の交通政策から遅れたものではないでしょうか。よって、この意見書には反対の態度を取るものです。
以上で討論を終わります。
2006年6月定例会 議案 | 各会派の態度 | |||||
共産 | 自民 | 民主 | 公明 | 成否 | ||
議第 74号 | 工事請負契約締結の変更について | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 75号 | 知事等の給与及び旅費に関する条例等の一部を改正する条例 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 76号 | 岡山県税条例の一部を改正する条例 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 77号 | 輸入促進地域における県税の特例に関する条例を廃止する条例 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 78号 | 知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例及び岡山県総務関係手数料徴収条例の一部を改正する条例 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 79号 | 岡山県自然保護センター条例及び岡山県漁港管理条例の一部を改正する条例 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 80号 | 知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例及び岡山県保健福祉関係手数料徴収条例の一部を改正する条例 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 81号 | 岡山県港湾施設管理及び利用条例及び岡山県立都市公園条例の一部を改正する条例 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 82号 | 公有財産の処分について | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 83号 | 副知事の選任同意について(山口由美氏) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 84号 | 教育委員会委員の任命同意について(大原謙一郎氏) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 85号 | 人事委員全委員の選任同意について(佐藤 園氏) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 86号 | 収用委員会委員の任命同意について(藤岡 温氏) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
議第 87号 | 収用委員会予備委長の任命同意について(岩瀬悦子氏) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
意見書1 | 地方分権改革の推進を求める意見書(案) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
意見書2 | 郵便事業に関する意見書(案) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
意見書3 | 道路整備の推進を求める意見書(案) | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
2006年6月議会 | 各会派の態度 | ||||||||||
新規・継続 | 受理番号 | 受理年月日(平成) | 委員会 | 提出者 | 要旨 | 紹介議員 | 共産 | 自民 | 民主 | 公明 | 採否 |
継続 | 請願第5号 | 150609 | 総務 | 国公総連 | ILO勧告の受け入れと、民主的な公務員制度改革の実施を求める意見書の提出について | 草苅 | ○ | △ | ○ | △ | △ |
継続 | 請願第7-1号 | 151127 | 総務 | 自治労岡山県本部 | 安心して暮らせる年金制度の確立をもとめることについて | 草苅 | ○ | △ | ○ | △ | △ |
継続 | 陳情第2号 | 150529 | 総務 | 県労会議 | 清潔で公正・公平な住民奉仕を貫く公務員制度の確立を求める意見書の提出について | ○ | △ | △ | △ | △ | |
継続 | 陳情第47号 | 160301 | 総務 | 岡山県視覚障害者友の会 | 点字等による選挙公報の発行に関することについて | ○ | △ | ○ | △ | △ | |
継続 | 陳情第100−1号 | 170218 | 総務 | 連合岡山 | 地域経済の活性化等を求めることについて | ○ | △ | ○ | △ | △ | |
継続 | 陳情第129号 | 171117 | 総務 | 社団法人岡山県トラック協会 | 原油価格高騰に伴う軽油引取税の暫定税率7円80銭の一時凍結を求める意見書の提出について | ○ | △ | △ | △ | △ | |
継続 | 陳情第142号 | 180223 | 総務 | 自治労岡山県本部 | 「市場化テスト法案」に関する意見書採択を求めることについて | ○ | × | × | × | × | |
新規 | 請願第42号 | 180609 | 総務 | 川崎 辰雄 | 日本郵政公社の集配局廃止計画の中止を求めることについて | 原 | ○ | ○ | ○ | △ | ○ |
新規 | 陳情第161号 | 180329 | 総務 | 岡山県労働組合会議 | 住民の暮らしを守り、安全・安心の公共サービス拡充を求めることについて | ○ | △ | △ | △ | △ | |
新規 | 陳情第162号 | 180329 | 総務 | 岡山県労働組合会議 | 郵便局の外務事務を統合する計画に反対する意見書提出を求めることについて | ○ | ○ | ○ | △ | ○ | |
継続 | 陳情第11号 | 150701 | 生・保 | NPO岡山県腎臓病協議会 | 腎疾患総合対策を求めることについて | ○ | △ | ○ | ○ | △ | |
継続 | 陳情第19号 | 150909 | 生・保 | 全国膠原病友の会岡山県支部 | 難病対策見直しについて | ○ | △ | ○ | △ | △ | |
継続 | 陳情第35号 | 151201 | 生・保 | 木下 富夫 | 公的年金の未加入期間を国民年金でつなぐ場合の期間の延長に関することについて | △ | △ | △ | △ | △ | |
継続 | 陳情第63号 | 160903 | 生・保 | 線維筋痛症友の会 | はざまに陥った患者の救済について | ○ | △ | ○ | ○ | △ | |
継続 | 陳情第97号 | 170218 | 生・保 | 連合岡山 | 社会保障制度の抜本改革を求めることについて | △ | △ | ○ | △ | △ | |
継続 | 陳情第130号 | 171118 | 生・保 | 岡山県難病団体連絡協議会 | 障害者、難病患者に対する医療・福祉施策の充実を求めることについて | ○ | △ | △ | ○ | △ | |
新規 | 陳情第163号 | 180612 | 生・保 | 岡山県視聴覚障害者友の会 | 障害者自立支援法におけるガイドヘルプ・日常生活用具給付事業の充実を求めることについて | ○ | × | × | ○ | × | |
新規 | 陳情第164号 | 180614 | 生・保 | 岡山県社会保障推進協議会 | 療養病床の廃止・大幅削減に反対することについて | ○ | × | × | × | × | |
継続 | 陳情第136号 | 171130 | 産・警 | 国鉄労働組合岡山地方本部 | JR不採用問題の早期解決を求めることについて | ○ | × | × | × | × | |
継続 | 請願第40号 | 180228 | 農水 | 食とみどり・水を守る岡山県労農会議 | WTO・FTA交渉に関することについて | 草苅 | ○ | △ | ○ | △ | △ |
継続 | 請願第41号 | 180228 | 農水 | 食とみどり・水を守る岡山県労農会議 | 新たな「食料・農業・農村基本計画」の具体化に関することについて | 草苅 | ○ | △ | ○ | △ | △ |
新規 | 請願第43号 | 180614 | 農水 | 食とみどり・水を守る岡山県労農会議 | ずさんな米国産牛肉の輸入に抗議し、BSEの万全な対策を求めることについて | 草苅 | ○ | × | ○ | × | × |
継続 | 請願第1号 | 150428 | 文教 | 英田郡町村会 | 英田地域新高等学校を通学経路、地域環境、学習環境が最適な場所に建築することを求めることについて | 市村 | △ | △ | △ | △ | △ |
継続 | 請願第30号 | 170606 | 文教 | 岡山県教職員組合 | 新たな定数改善計画を早期に策定し、少人数学級の実現を求めることについて | 三原 | ○ | △ | ○ | ○ | △ |
継続 | 請願第36号 | 171130 | 文教 | 高校・障害児教育をよくする岡山県民の会 | 県独自の少人数学級の拡大を求めることについて | 武田 森脇 赤坂 | ○ | △ | ○ | ○ | △ |
継続 | 請願第37号 | 171130 | 文教 | 高校・障害児教育をよくする岡山県民の会 | 教育費の父母負担軽減を求めることについて | 武田 森脇 赤坂 | ○ | △ | △ | △ | △ |
継続 | 陳情第20号 | 150910 | 議運 | 市民オンブズマンおかやま | 岡山県議会の委員会の一般傍聴を求めることについて | △ | △ | △ | △ | △ | |
新規 | 陳情第160号 | 180320 | 議運 | 中原 諭 | 「傍聴にあたっての注意」の改正及び議会事務局職員の職務遂行能力の向上を求めることについて | △ | △ | △ | △ | △ |